「TOUT EN HAUT DU MONDE」

東京アニメアワードフェスティバル2016でのイベント上映で見ました。
フランス作のアニメ作品はここ数年凄いものがどんどん出てくるなと思いましたが、これは最高傑作。
アニメとしても映画としても、ここまで面白いものはなかなか見れない。
劇場作品の完成度としても最高で、日本はこれと勝負できる作品がこれから何本あるのか・・・・と考えてしまいました。
背景にもキャラクターにも「線」が全くない、色の塗り分けだけで出来ている独特の画面で、見る前まではきっと面白い画面が見れるだろうけど、内容まではそんなに楽しめないだろうなどと傲慢に考えていたのですが見ていてとても感動しました。
どのキャラクターにも良い所悪い所がそれぞれあるんだけど、最後まで見るとどのキャラクターにも好感がもてるストーリーで、緊迫したシーンには実写でもなかなか感じられない手に汗握る物がありました。
作画的には、パイロットのフルアニメ的な動きと違い、3コマベースの動きになっていて、作業ソフトはFLASHだそうです。
パイロットを見た時はフルアニメ志向の海外的な作品の動きだなと思ったのですが、作業効率などを考えて3コマ作画にしたり、キャラクターの線を減らす等の変更をしたのが、結果的に日本人の持つアニメの価値観として見やすいものになっているのではないかと思いました。
作画では絵を描いて動かすだけでなく、絵を変形させて動かすFLASHアニメ的なこともしているそうで、完成度と作業効率的な事を踏まえた取捨選択具合なども含めて今現在存在する中で理想的なフルデジタルの2Dアニメかもしれないと思いました。
作画的に量感の保持というもっとも難しい部分が高いレベルで一定していて、ここまでの完成度をもったものがあったかなと。
キャラクターを単純化して作業効率を上げたのが貢献していると思いますが、単純になり過ぎないために、主人公にほつれ毛を描いて、情感的な動きの要素を他のキャラクターより増やしたり、絵として動きとしてのデザインのレベルが高くて凄かったですね。
短編ですが「ミッキーマウス! 」のような作品も現れているので、手書き的な質感を持ったアニメーションという志向は日本意外の作品で今後増えていくのではないかと思います。
海外作品ではなかなか楽しめないエフェクト作画も、シチュエーション作りから楽しめる所が多いのも魅力的でした。
他にも色々と細かく語りたい所は多いのですが、この作品を見ていて思ったのは、今の映像作品はお話も映像の作りもマニアックになりすぎて、作品自体よりも、作品のバックグラウンドを楽しんでいる事のほうが多いなということです。
自分がマニアなのでそういう見方が楽しい、という事をついつい考えてしまうんですが、こうした斬新な作品を見た時にふと我に帰る時があります。
新鮮さ、斬新さという新しさを持った感覚とは、単純で美しい答えを過去の文脈にとらわれることなく導き出すことなんじゃないかと思ったり。
見ていて目の覚めるような感覚を持てた作品です。
広く知られて欲しいと思いました、日本で公開されるのを願っています。

Tout en haut du monde pilote



Long Way North / Tout en haut du monde (2016) - Trailer (English Subs)


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by Yakeishi-ni-Mizu | 2016-03-22 03:05

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