ハートキャッチプリキュア!34話

 馬越嘉彦さんが作画監督を担当した、ハートキャッチプリキュア!34話のラスト、戦いを終えたプリキュアたちがクラスメート達と会話するシーンが良い。
 コロコロと変化するキャラクターたちの表情が生き生きと感じられるところがいいと思う。
 興味深いのは、画面の中のキャラクターは表情だけでなく、絵柄まで大きく変化しているように見えるところ。
 特にキュアマリンこと来海えりかの絵柄は1カット内の中だけでも、線の太さまで大きく変化する。
 自分はまずはじめに、これだけ顕著なはずの絵的な変化を自然に見せられていることに驚いた。
 大胆で、それでいて自然だと思わせる、確かな技術力を感じる。
 このシーンを見ていて気づいたのは画面の中の登場人物たちの表情のディフォルメ度合いに大きく差があるということだ。
 最も大きく変化をするのがえりか、最も少ないのがゆりさんだ。
 えりかのディフォルメ値最大数は線も太く、表情もマンガ的な記号そのもの。

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 たいして最も変化値の少ないゆりさんはメガネが白くなって、目が見えなくなるというものがその表情のディフォルメ最大値になっている。

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 つまり、このシーンではそれぞれのキャラクターの性格によって変化する値が異なる。
 これはおそらく、キャラクターをデザインする段階からある程度設定された法則なのではないかと思われる。
 参考に馬越さんの画集を見てみたのだけれど、ブロッサム、マリンの表情集は通常のものとディフォルメの効いたものに分かれており、表情の種類も盛りだくさん。
 サンシャインも二人に比べると変化の度合いは少なく、ムーンライトの設定を見ると先ほどディフォルメ最大値の例であるそして上げたメガネが白くなっている絵が描いてある。
 つまり、このシーンで変化する絵柄のディフォルメ度合いというのはそのまま登場人物の感情の変化の度合いなのではないかということだ。
 そんな中でゆりさんの表情で少し面白いものがあって、七割メガネが白くなっていて、三割方メガネの下の眼が見えているというもの。

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 それを、この話の流れであえて例えて言うならば、これはゆりさんのディフォルメ度が70%の状態の表情ということになる。
 シリアス←→ディフォルメの絵柄の変化が心理状態を見て分かりやすくするためのデザインだと考えてみると、えりかの表情の変化というのはそのまま感情の豊かさを表す表現につながっていると思う、感情の変化が絵として自然と変化していた、だから違和感なく見れていたわけだ。
 サイコロの目のように変化する、えりかのその表情を見ているだけで、彼女の感情の起伏が伝わってくるように思う。
 そんな変化を伝えやすくしているのが、線の変化だ。
 これは単に絵柄の変化を強調しているだけでなく、線が太くなっていることでディフォルメした絵になっているという記号的法則を感じさせるようになっていると思う。
 そうすることで、登場人物の絵が後ろ姿で表情の見えない場合であっても、その表情がディフォルメされたものであろうと想像させている、巧みな技術がある。

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 一見ギャグのように見える絵のディフォルメであっても、心や感情を重ね合わせていくことで、それはその人を表すための表現になっていくのだと、そう思った。


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by Yakeishi-ni-Mizu | 2013-11-07 00:16

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