デジモンアドベンチャーとWitch Hunter ROBINの事。

 「映画デジモンアドベンチャー」を見ていて、ちょっと気になったところがありました。
 終盤の太一くんが涙を流すカット、こらえきれずに思わず出てしまう涙の感じがよく出ていてイイなあと思いました。
 よくよく注目してみてみると、太一くんは3滴の涙をこぼすんですが、その処理が一つ一つ違っていてこだわりが感じられました。

 
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 最初は目尻で滴が出たり消えたり。

 
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 1滴こぼれて、ポタリ。

 
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 ポタリ。

 この画像だとよくわからないかもしれませんが、最初の目尻で涙が出そうになるところは透過光です。
 うすーく、クロス光フィルターがかかって、光が強調されています。
 1滴目はこぼれる途中で透過光とフィルターがかかっていて、2滴目はセルで描かれた涙が普通にこぼれるだけ。
 たぶん、これはよーく見ないと、どうなっているかどうかはわからない、ちょっとした工夫だと思います。
 ここはああなっていたね、と言語化できないほど一瞬の表現だと思うのですが、1秒にも満たない一瞬の中にも工夫を詰め込める、アニメならではの面白さがあると思います。
 こうした意識には登らないまでも、画面を見て感じる僅かな違和感をうまく活かした演出というと個人的に思いつくのが「Witch Hunter ROBIN」の6話。
 シーンとしてはアパートに人が訪ねてきて、言い争いをして出ていくという、そこに2人以外の何かがいるかも知れない・・・・・・・・・という不気味なシーンといった感じです。

 
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 抜粋ですが、一連のカットはこんな感じ。
 ここにはありませんが、片方のキャラクターが皿洗いしているところにもう片方のキャラクターが方を掴んで皿が落ちて割れる。

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 カットを挟んで割れた皿を拾う、奥にはキャラクターが写っていて、手前にはカメラの手前まで飛んできた皿の破片。

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 それが、スーッと画面からはけていく・・・・・・・・・画面の奥で振り返るキャラクター

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 誰もいない部屋の中
 
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 視線の先の部屋の中にも誰もいない・・・・・・・・・
 
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 実際に本編をみないとわかりにくいところなのですが、動きとしては最低限のもので何かわからないものがいる不気味な気配をうまく演出した映像となっています。
 動きとしては、皿の破片がスーッと動くところで見えるか見えないかの微妙な振り向きを次のカットと連動させつつ、キャラクターの感じた違和感を感じさせているところが上手い所です。
 そして、個人的に注目したいのが、このシーン一連のレイアウト。
 上記の画像ではわからないかもしれませんが、画面の隅々に「セル描き」の小物が散りばめられています。
 わかりやすい図を用意しました。

 
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 赤くなっているところが、セル画の絵が置いてある部分です。
 そこだけ抜き出すとこんな感じ

 
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 前後のシーンでキャラクターが演技する玄関~台所意外を残して、画面全体にセル画の絵が配置されていることが分かると思います。
 ここでのセル画のもつ役割というのはおそらく、「気配」ではないでしょうか?
 アニメの中でセル画が持つ役割として大きなものに「動く」ということがあります。
 とすると、このセル画が随所に散りばめられた画面には動きそうなものがたくさんある、ように感じられるかもしれません。
 この画面の狙いは、何かが動きそうな気配が画面中に漂っていることなのではないかと自分は思います。
 つまり、動きそうなものがあふれている中で、動くはずのないものが動く不気味さを演出するための工夫ではないでしょうか?
 こうした表現は意識にまで上がらないまでも、そこに感じるわずかな違和感を見ている人に植えつけることで、画面には見えない「何か」の不気味さを上手く演出していると思います。
 アニメの中にはこうした気づくか気づかないかのレベルで見ている人に違和感を残し、それを活かした演出を見ることができます。
 この2つはそれぞれ言葉にならない一瞬の感情の変化を細かな工夫で表現している面白いものだと思います。
 そうした、一瞬の、本当に一瞬の表現を見ることも自分がアニメを見る中での楽しみの一つなのです。
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by Yakeishi-ni-Mizu | 2012-03-11 21:37

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